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» 2019年10月31日 11時30分 公開

江端さんのDIY奮闘記 介護地獄に安らぎを与える“自力救済的IT”の作り方(2):それでも介護ITを回してみせる 〜国内ユーザー5人の見守りシステムができるまで (3/8)

[江端智一,EE Times Japan]

DoS攻撃だと思われた

 私が運用しているWebサーバは、あるISPが提供しているレンタルサーバ上で動いているものです(レンタル料500円/月)が、レンタルサーバへのFTPによる画像転送で原因不明のエラーが発生して、私の作ったシステムは全く稼働しなかったのです。

 そこで私は、レンタルサーバを提供している会社にメールや電話で連絡をして、原因究明と、解決を依頼しました。

 以下は、その会社に提出した、障害報告のレポートの冒頭部です。

 レンタルサーバを提供している会社は、親切に対応してくれましたが、結局問題は解決できませんでした。私も強く修正を要求することはできませんでした。個人のWebサイト用のシステムを、見守りシステムとして活用しようという、ずうずうしいことを相談していたからです。

 今から思えば、このような大量の画像転送要求を、レンタルサーバは「DoS攻撃」と判断したのだと思います。考えてみれば、個人向けWebサイトに、20秒に1回の画像ファイルの転送要求がやってくれば、普通のサーバであれば、「サイバー攻撃」と判断して、受信を拒否するのは当然と言えます(普通ならFTP要求は、1日1回か2回程度しか、発生しない)。

 正直、これは困りました。これでは、私が作ったシステムは、ただ画像の転送を試みるだけの、電力浪費装置にすぎないからです。

家の中に「見守りサーバ」を立ててしまえ

 悩むこと数日間、私は、システムの常道から外れた、かなり外道なことを思い付きました。

 つまりレンタルサーバでなくて、自前のラズパイのサーバを鹿児島の実家の中に設置してしまう、という考えに至ったのです。

 なぜ、この考え方が外道で、ムチャクチャなものであるかというと、実家の中の様子を、世界中にさらすことになりかねないからです。

 一言で言えば、―― 「泥棒さん、いらっしゃい」状態にしてしまうということです。家の中の様子がいつでも分かるなら、どんな泥棒も安心して、実家に入ることができてしまいます。

 普通のシステムエンジニアであれば、絶対に思い付かないし、顧客提案すれば「出入り禁止」となるレベルのめちゃくちゃな暴挙です。

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